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日本で一番東にある古本屋〈道草書房〉のブログです。 本やそれにまつわる色々についてのよもやま話です。






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みちくさ(道草書房店主)

Author:みちくさ(道草書房店主)
専門分野は、ミステリ・文学、それと郷土(北海道/根室)関係をちょこっと。
日本の片隅で細々と商いをしている、古雑誌をこよなく愛するおっちゃんです。



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【店主の読書ノートその12】『100万ドルゲーム連盟』(ロジャー・ビアドウッド著、文春文庫刊)
milliondollar


ニューヨークの会計事務所のパーティで知り合った4人の男女。職業も性格も違う者同士だが、2つ共通点があった。
ひとつは、ファーストネイムが各国の歴代外相・国務長官と同じだということ。もうひとつは、ニューヨークでの会社勤めに飽き飽きしていること。

そんな彼らが乗り出したのは、それぞれ25万ドルの元手をいかに増やしていくか競う半年間のマネーゲイム。ヨーロッパや中東を舞台に、自分たちの持てる才覚や技能を駆使しての金儲けである―。

アッパーミドルの参加者と、そのクライアントになる金持ち連中が登場人物とあって、全編に俗物的なニオイがプンプンする。やることも法律スレスレだったり、見つかれば完全に違反だったりするようなヤバイことだったりもする。
けれども、そういったお金持ち世界の出来事だから、「おはなし」として受け止めればいいだけ。
あんまり深刻に読むようなモンじゃなくて、本質はいたって軽い読み物。

こんな高校時代に読んだ本を再読したのは、倉庫を整理していたら、たまたま出てきたので。
奥付によれば、1983年初版とのこと(日本で翻訳出版された年。原作は1978年刊行。)。

経済史的に見れば、1985年のプラザ合意以降の急速な円高と、各国からの内需拡大要求に対処するための大幅な金融緩和が、いわゆる“バブル”景気の源である。であるなら本書は、“バブル”経済に日本は突入していく前に出版されていたことになる。

それを考慮に入れると、そうした時代の前夜から日本の一部では、その後のマネー経済を受け入れる精神的な準備があったのかもなあ、なんて思ってみたりもする。少なくともこうした読み物が、4ヶ月で3刷(店主推定2万、5千、五千の3万部)までいく程度にはマネーへの興味があったんだろう。

正直、今さら読むまでもない読み物だが、読めばそれなりに当時の世界経済の一端をうかがうことのできる一冊。


追記;画像が、加工の失敗でイマイチの出来。ただ、直すのほどのモンじゃないので、そのまま掲載


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